これでさすがの自信家も心が折れるだろう…
って、思ったあたしは甘かった。
「ふっ……ははは……」
とうとう頭イカれました?
「何笑ってんの?キモい」
「君、全然気づいてないんだね……ふふっ」
「な、何が……?」
怖いんですけど。
警察呼びたいんですけど。
「君、めちゃくちゃ可愛いからね?」
「…………は?」
何言ってんだこのアホは。
嫌味か?
あ、あなたこそカッコイイですよ的なこと言って欲しいのかな??
だとしても言うかバカ。
「君は自分の美しさに気づいてないのか……」
「お願い黙ってナルシストさん。」
ダメだ、付き合ってらんない。
帰ろ。
あたしはナルシスト王子の前から立ち去ろうとした。
「また話そうね?俺、諦めないから」
語尾に♡が付きそうな勢いだ。

