「ほら、布団入って寝ろ。」 どこが芹の布団か分からなかったから、 手近な布団にとりあえず入れた。 「やだ……。 寝たくない。眠くない。」 「いいから寝ろ。 お前酒癖悪すぎ。」 俺が離れようとすると、 服の裾を掴まれた。 「遥……遥……。 なんで…… まだ……」 「ハ? 何言ってんの?離せって。」 服の裾を掴む芹の手を離そうとすると、 芹が顔を上げて俺を見た。 その目には 涙が溜まっていた。 一瞬ドキッとしたが、 コイツ酔ってるんだった……。 と、我に返る。 泣き上戸?