「お前……」 遥がちょっと嬉しそうに私を見た。 そんな顔…… 初めて見たよ。 遥。 私はちゃんと知ってるからね。 遥がどれだけすずのこと好きか。 「アハハッ、ごめん芹ちゃん。 ちょっとした冗談だよー。」 「その『遥』って呼び方いいね! 私もそう呼ぼーっと」 「それはっ…「ダメ。」 今度は私が拒否する前に遥がそう言った。 「お前らは呼ぶな。」 「うわー。ハイハイ、ラブラブですねぇ」 「こんなワガママなやつ大変だね、芹ちゃん。 頑張ってね!」 女の子たちはそのまま遥の元を去っていった。