でも、 体を離して改めて気がついた。 遥との距離が限りなく近いことに。 抱き合ってるよりも 至近距離で見つめあう方が緊張する……。 遥の大きな手のひらが私の頬を包んだ。 少しずつ 近づいてくる遥の整った顔。 え、何? は、遥……? あの雨の日と同じ緊張感。 これって…… キ…『ピンポンパンポーン…1年4組陸上部高梨! 至急職員室前に来い!!』 「やっべ!」 遥は勢いよく私の肩を突き放した。