「あ、お弁当……食べよっか。」 「芹。」 やっぱりいつもと少し違う口調。 真剣に私を見つめる目に釘付けになる。 「なに?」 今、何を言おうとしているの? 私は天然とかでもないし、 もしかして、って期待しちゃうよ? 遥の方向へ足を踏み出す。 1歩ずつ遥に近づくたびに、 私の体は熱を帯びていく。 私はゆっくりと、遥の顔を見上げるくらいの距離まで近づいた。