「ホントだ……」
「早くしろ。」
むかっ…
コイツ本当に反省してるの!?
急ぎめで準備を終わらせ、
私たちは昇降口へ向かった。
ローファー濡れちゃうかな……。
長靴で来ればよかった。
そんなことを考えながらノロノロと靴を履く。
「結構さみーな。」
「だね。」
もう11月だしねー。
私が遥に追い付くと、
遥は傘を開いて雨の中に出ていった。
「って、あ!!」
「今度はなんだよ……。」
もう遥はあきれぎみ。
「教室に傘忘れた。」
「バカ。」
「遥が急かすからじゃん!!」
「カンケーねぇだろ。」
「もう!待っててよ。
すぐ取ってくるから。」
私が反対方向に走り出そうとすると、
手首を強い力で捕まれた。



