冷たいビールを飲みながら恐る恐る聞いてみた。
「ママ、こんな立派な店だったら、繁華街にだしたほうがいいんじゃないの?」
突き出しのきんぴらごぼうをお皿にいれながらママが答えた。
「私、2年前に大阪のクラブに努めてたんです。でもノルマが厳しくて、楽しく仕事が
 できなかったんです。それで自分の故郷でゆっくり商売したいな~と思って、お金を 貯めて、こっちに帰ってきたんです。」