柊との距離が少しずつずれてきて、とうとう、電車はホームを出て行ってしまった。


白い雪景色の中に消えていった、大好きな人。


雪解けと共に去っていったのは、これで2回目。


正直、辛い。


今まですれ違いすぎた。


お互い気持ちを素直に伝えられなくて、貴重な時間を無駄にしてしまった。


気持ちって、言葉にしないと、絶対に伝わらないね。


柊と再開して、それがよくわかった。


どんなに心で思っていても、小さな行動や言動で相手を誤解させてしまう。


こんなはずじゃなかったのにって、後悔しか生まれない。


それなのにどうしてもうまく言えないのは、相手のことを本当に大切に思っているからだったりするよね。


あたしは、ようやく気持ちを素直に言えるようになったら、もう、彼は、遠くに行ってしまう時だった。


だからこそかな。


こうやって伝えることが出来て、心がスッキリしているのは……。


無駄な時間だと思ったけど、必要な時間だったんだ。