その時間。
僅か数秒……。



「着いた着いた!!」

嬉しそうに店内へ入っていく大和に再びため息をはく。
まるで遊園地に着いた子供みたいだ。


店内はお洒落な雰囲気で今流行りのラブソングが流れていた。

「こちらです」


店員に案内されたのはそこそこ広い大部屋
がらり、扉を開いた大和の後ろから中を眺める。そこには如何にも大和の好きそうな女がふたりと合コンには不釣り合いな雰囲気の女がひとり。


「大和くーん 遅いよ~」

すぐに声をかけてきた女の隣に大和は腰を下ろす。…てことは俺は大人しそうな女の隣か…まあ1番楽だな。

とか思い、隣の女を見る。

それまで大和等の方を見ていた彼女ははっとしたように顔を俺の方に向けて緊張気味に微笑んだ。











………これは、




その時のラブソングがやけに耳に残った。

♪君に出会った♪