ガラガラガラ……

あの子が同じクラスにいますように。
そんな事を思いながら教室のドアをあけた。

「あっ……」

教室へ入るとさっきの子がいた。

笑顔で周りの友達と話しているその子は
大人っぽい見た目とは違い
なんだかすごく優しそうだった。

そしてチラッとこっちを見て笑った。

俺を見たわけじゃないけど、俺はその子の笑顔にやられて思わずニヤけてしまった。

やばい。俺キモいな。

亮太に悟られないように両手を、顔に当ててニヤけを誤魔化した。

今まで俺は告白されて付き合うことはあったけど、正直ちゃんと好きだった人はいない。どの女の子を見ても特に一緒にいたいとか思ったことはなかった。

だけど、この子は違う。

初めて会ったのに、俺はこの子のことをもっと知りたいと思った。

こんなことは初めてだ。

やばい。俺、完全に惚れてる……