_10時_
「なんで遊君だけ?」
今日はみんなで行くはずなのに。
どうして1人だけ?
「ああ、優には違う時間言ったから。みんなは昼食べてから、えと、12時くらいにくるよ」
「え?なん、で?」
「え、ダメ?」
「いやダメとかじゃなくて、なんで?」
別にみんなと同じ時間でいいんじゃ?
「一緒にご飯食べたかったんだ。嫌、だったかな?」
何だか、倒れた耳と下がった尻尾が見える気がする。
ああもう。
可愛い。
「い、嫌じゃないよ。じゃあ、えと、どこ、行く?」
「んー、、、昼にはちょっと早いしな。あ、本屋でも行く?」
「行く!!本屋さん行く!」
「はは、じゃあ行きましょうか?お姫様?」
「うん!」
本屋さんに行けるなんて。てっきり今日は行けないものだと思ってた。
新刊が出てるから行きたかったんだよね。
ああそれにバイブルも!
「なんか僕本屋に負けてない?」
「どうして?本屋さんと遊君は別でしょ?」
「あ、いや。あー、、、なんと、なく?」
「?、、、変なの。」
「というかなんか今日スカートいつもより短いよね?いや嫌いじゃないしむしろ好きだけどさ、優の綺麗な足見えるしさ。でも今日はクラスのほかの奴らだって居るんだよ?まあ大体お母さんが浮かない様にってコーデしたんだろうけどさ。あの長さに慣れてないから優がやたらと気にしてて余計に目がいくんだけど、、、、、、」
何か遊君がぶつぶつ言ってる、、、?
