あまにばす


しばらくすると、優の紅茶とケーキに、僕のオムライスがきた。

「わー美味しそう。いただきます」

「いただきまーす」

結構好みの味だったのか嬉しそうに食べてる。
僕も自分のを食べるけど、ほとんど味なんか分かってない。

「うん。美味しい。遊君も一口食べる?」

「え、?」

フォークに一口分切り分けて、首を傾げながらこちらに向けてくる。

え、ちょっと、待てよ?間チュー?

え、あれ?

マジで?

優が?

え?

頭が真っ白になる。

「あ、ごめんなさい。つい」

赤くなって、フォークを下げようとする。
赤くなった顔は可愛いけど、悲しそうな顔はいやだな。
僕は、何も言わずに優の細い手首をつかみ、フォークを口に運んだ。

「うん。美味しいね。ありがとう。僕のも、食べる?」

「え、あ、ええっ」

表情が一変して、驚いた表情になった。
うん。こっちの方がまだマシだ。

1番好きなのは、、、だけど。