今にも殴りかかってきそうなほど
恐い顔をした拓真が立っていた。





あまりの恐怖に
麗華は声も出せず、ただただ黙るだけだった。




教室も しんと静まり返り
皆、この光景を見つめていた。





その沈黙をやぶったのは拓真だった。





「おいっ、てめぇ今なんつった?
もう1回オレの前で言ってみろ。
このブスがっ!!!覚えてろよ。」




ガンっっっつ!!!






そう言って、私の机を思い切り蹴飛ばして
拓真は教室から出て行った。





麗華は、泣きたい気持ちをこらえて
倒れた机を直した。



「麗華?大丈夫??」



杏が心配そうに聞く。



「うん・・・」



それしか話せなかった。