みんなと別れて、

教室に向かっていると


ゴツンッ。
 

低くて鈍い音がした。

それと同時に痛みが…。

 
いったぁ。


おでこをぶつけちゃったみたいだ。

すると前からも「痛っ」という声が
聞こえる。


まさかと思って前を見ると男子が…


あぁ、
やっぱりぶつかっちゃったのか。

条件反射で、謝ると

すかさず向こうからも声が聞こえた。

「ごめん、あれ?

 園田ひなた?」


「あっ!

 土屋くん!」

「大丈夫?」

そう言って手を差し伸べてくれる

土屋くん。

こくんと頷くと

「あっ、そういえば

 悪いんだけどさ、

 帰りもお願いしていい?

 まだ道覚えられてなくてさ。

 終わったら校門前集合ね。」

そう言うと急いでるのか

足早に去っていった。


その後すぐに先生が来て、

ホームルームが始まった。


先生が土屋君を紹介すると

あちこちから女子の歓声。


わぁ、さすがだなぁ。

というか同じクラスだったんだ!


ぼっーと外を眺めていたせいか

いつのまにかHRはおわっていた。