しかし、この状況で素直に喜んでいいものなのか、私はわからず、うなずく事しか出来なかった。

「何で私がこんな目に合わなければいけないの」

「私が何かした?」

「何で私が…。こんなに泣かなければいけないの」

そう思うばかりで、そんな気持ちから逃げる事すら出来なくて、今起きている現実も受け止められず、悔しさでいっぱいだった。

「あの時気を付けていれば」

なんて戻る事は出来ないけど、うまく伝えられない…。

悲しかった。

泣いて泣いて必死で紛らわそうとしてた。

救急車の準備が出来た時には、産科の看護婦さんたちに囲まれていた。

「Kさん(私)頑張るんだよ」

みんなに声をかけられる中、

「ありがとうございました」

そのひと言が精一杯の私だった。

S病院のI先生と看護婦さんも同乗し、豊科のK病院へと向かいました。