背中から先生の不安が伝わってきた。
頼りないなんて思わないで・・・
先生を頼りにしたら
止められなくなるんだよ。
先生のことが好きで好きで好きで・・・
どうにかなりそうだから。
「寝たのか?」
「………」
「ごめんな、愛莉。」
今の言葉を聞いて思った。
もう先生のそばにはいられない。
先生の家にも泊まらない。
ご飯も作らない。
今日みたいに誘われても絶対に断る。
何で好きになったんだろう・・・
「あら、寝ちゃったのね。」
「たぶん疲れてるんです。
俺が病気だったこと話したから。」
「何で彼女に話したの?」
「俺と同じ病気なんです。
誰よりも彼女の気持ちをわかって
あげられると思ったんですけど・・・」
「真人くんも大変ね。」
「好きなんです。愛莉のことが。」
「えっ?」
「だから守ってやりたい・・・」
「でも別の人と結婚するのよね?」
「はい。」
「そんな・・・結婚のことは両親に相談して」
「いいんです。結婚はします。」
「・・・あなたがそれでいいなら。」
「心配かけてすみません。」
「また遊びに来なさい。」
「ありがとうございます。」
