いつの間にか寝ていた。
起きると目の前は海。
顔を上げると先生の顔があって・・・
やばい!先生の膝を枕にしてたんだ!
「・・・大丈夫か?」
「ご、ごめんなさい!」
「何が?」
「その・・・膝の上で・・・」
「よく寝れたか?」
「・・・おかげさまで。」
「体調は?良くなってるのか?」
「相変わらず・・・かな。」
「嘘ついてるだろ?」
「えっ?」
「寝てる途中、苦しそうにしてた。」
「・・・気のせいですよ。早く帰りましょう!」
「待て泣き虫。」
また泣いてる・・・
そりゃ泣き虫って言われるよ。
「嘘じゃないし、もう泣いてないです。」
「………」
「先生遅いから、あたし1人で帰る!」
「おい。待てよ。」
「早く行くよ!」
先生の背中を押す。
重くて前に進まないけど、楽しい。
「・・・もう疲れた。」
「今度は俺の番だな。」
「これは・・・その・・・」
おんぶしてくれるってことだよね?
「嫌なのか?」
「そんなことないけど・・・」
「遠慮するなって。」
緊張しすぎて、心臓の音が聞こえそうだ。
お願いだから聞こえないで・・・
「愛莉、起きてるか?」
「うん。」
「・・・俺って頼りないかな?」
