そう思っていたけど、
時間は解決してくれなかった。
やっぱり先生のことを考えてしまう。
あれから、何もなかったけど
逆にそれが冷たくされてるみたいで
ますます悲しくなった。
これが普通の先生と生徒だ。
朝は挨拶を交わして必要以外は話すことない。
家に来ることもなくて
お兄ちゃんも先生の話はしない。
とても寂しかった。
良太も部活があるから、
なかなか一緒にいられない。
でも、学校にいるときはそばにいてくれた。
それでもまだ好きにはなれない・・・
ある日の社会の授業、小テストがあった。
最近、先生の話は頭に入ってこない。
話を聞いてないのに答えなんて書けるわけない。
落書きして遊んでいた。
すると、先生があたしの横で止まった。
プリントを見てきたから恥ずかしくて隠した。
顔を上げたら先生と目が合って
思わず逸らしてしまった。
一瞬だったけど、久しぶりに胸がドキドキした。
帰るときに小テストは返却された。
「愛莉ー。何点だった?」
「まだ返されてない。」
「あっ、先生呼んでるぞ。」
嫌な予感しかしなかった。
「社会科準備室に来なさい。」
