良太の試合当日。
たくさんの人たちが応援に来ている。
朝から体調良くなかったけど、
良太と約束したから。
昨日の放課後も良太は不安そうに聞いてきた。
「愛莉、明日の試合だけど」
「絶対見に行くよ!」
「約束したのも覚えてるか?」
「頑張って。応援してるから。」
きっと勝てる。
良太が活躍して勝つよ。
あと5分で始まる。
良太、緊張してるんだろうな。
声かけてあげたかったけど
ほんとに大丈夫かな?
あたしまで緊張してきた・・・
試合が始まった。
良太はベンチに座ってる。
試合は互角のまま、前半が終わった。
まだ良太は出て来ない。
良太が出れば絶対に勝てるのに!!
そんなこと考えていたら
後半から良太が試合に出てきた。
一瞬、目が合ったような・・・
がんばれ。良太なら大丈夫だよ。
そう思った次の瞬間、胸が苦しくなった。
今からいいところなのに・・・
「おい!しっかりしろ!」
「せんせ…どうして……」
「薬は?とりあえず保健室に行くぞ!」
「だって…しあいが……」
「それどころじゃないだろ!」
「いや…おねがい…」
そのまま意識を失った。
