今日の放課後は予定が入ってる。
ほんとの理由は・・・
「愛莉ー!久しぶりー!」
「瑞希ー!会いたかったよー!」
柏木 瑞希(カシワギ ミズキ)
小学校と中学校は一緒だった。
高校は別々になったけど、今も会っている。
何でも話せる大事な親友。
「それより学校で何かあったの?
体は大丈夫なの??」
「実は瑞希に相談があって・・・」
「どうしたの?」
退院してから今日まであったことを全部話した。
良太に告白されたことも
先生を好きになったことも・・・
「なるほど。それは大変だね。」
「どうしたらいいかな?」
「愛莉が好きなのは先生でしょ?
自分に正直になろうよ。」
「でも、あたしが先に」
「そんなこと言わないで!!」
「………」
「応援してるから!絶対に諦めないで!!」
「瑞希・・・ありがとう。」
でも、あたしは決めていた。
先生に自分の気持ちは伝えない。
迷惑かけてしまうから。
好きな人こそ幸せになってほしい。
今は長生きしたいと思わない。
恋をして、あたしが先に死ぬのは
相手を悲しませることになる。
先生にそんな思いしてほしくないから。
