そろそろ教室に戻らなきゃ授業に遅れてしまう。
良太は怒ったまま。
それでも、そばにいてくれた。
「ほんとに先生は関係ないのか?」
こういうとき良太は優しい。
ずっと気にしてくれてたんだ。
「先生はお兄ちゃんの幼なじみなの。
それでいろいろあって・・・ごめんね。」
「謝るなよ。もういいから。」
「怒ってない?」
「勘違いすんな!怒ってない!」
「絶対に怒ってたよ!バカ!」
こうやって言い合ってると楽しい。
嫌なことも忘れられる。
やっぱり良太はいいやつだな・・・
「・・・今週ここの体育館で試合あるから
見に来ないか?」
「行きたい!!行ってもいいの?」
「当たり前だ。」
「やったー!良太の試合楽しみ!」
「その試合で、もし俺が活躍して勝ったら
俺と付き合わないか?」
「………」
今、何て言った?
告白されるなんて思ってなかったから
驚いて言葉が出ない。
良太はいいやつだけど・・・
ずっと彼氏いなかったし、
ほしいと思ったこともない。
でも、良い機会なのかも。
友達として好きだけど、
これからもっと好きになればいい。
先生のことも忘れられる・・・
