今回の事件の原因は夜影のトップである門真 冬詩と聖蘭の上層部の目論見だった。
門真 冬詩は夜影を潰すという最強の人さらい、神崎 桜の目的を知り
聖蘭の上層部に神崎 桜を暗殺するように仕向けた
そして神崎 桜のチーム、アレクトと聖蘭の精鋭がホールで激突。
結果、アレクトは全員負傷。聖蘭は門真 冬詩の命令で撤退。
後、アレクト全員、命に別条は無い
門真 冬詩の消息は不明。
聖蘭に至っては何らかの違反が無かったか調査中
そして、夜影のメンバーの処罰についてだが
夜影によって誘拐、暗殺された人間は後の調査により組と繋がり大きな犯罪を犯していた事がわかった
サーバー攻撃を受けた企業も同様だ。
そして誘拐された人間は別の夜影の支部から全員生存、健康体で見つかっている
よって処罰は慎重に下されるだろう
と。
冬詩、見つかってないんだ…
それに私達が誘拐した人はただの一般人じゃなかったの…?
大きな犯罪ってそんなの聞いてないよ
確かに一般人を誘拐しても夜影には何も得はないけど。
それに誘拐された人達、皆生きてたんだ
人さらい部門は誘拐をして本部まで戻るのが仕事だったからその後はよくわからない
でも夜影について何も知らなかった
裏組織の人形だった私。
夜影に大して興味はなかったけど知らないのは一番の罪だ
…それにしても冬詩は何を考えていたんだろう
あれだけ冷徹な人なら何でも出来ただろうに。
裏だってそう、私達に恐怖を与えるには十分な施設
だけどそんなものが本当にあったのか今からするとわからない
つまり任務を失敗しない為の嘘?
…それならそもそも何故夜影なんて作ったの?
…冬詩って何者だったんだろう?
私の頭の中は?でいっぱいだった
きっと、私が考えてもわからないよね
続きの報告書が来るまで待とう
「頭痛っ…もう寝よう」
無理をしたせいか意外に体は疲れていた
段々目チカチカしてきたし。
私はタブレットを閉じて布団の中に体を埋めた
う、眠いけど眠れない。
布団の中に入ったからにはもう起きるのダルいし…
とりあえず目を瞑ってゴロゴロと寝返りをうっていると
ガラガラ…
静かに扉が開く音がしてピキッと体が固まる
…誰っ?
少なくとも奏矢ではないはず。だってさっき出て行ったし
コツコツ…
静かにパニクってる私に追い討ちをかけるように近づいてくる足音
それにどうみても一人の足音じゃない。
コツコツ…コツ…
そして、私のベッドの真横でその足音は止まった
怖っ!!
ギューっと目を瞑ったその時
「…紅愛ちゃん、まだ一度も目覚めてない?」
……………ん?透真?
「あぁ」
ん?ん?翔?
え。なんでいるの?
奏矢、何してんのー!!!
大声で叫びたかったけどそうはいかずジッと二人の会話に耳を澄ませていた
「でも転院って…そんなに悪いのかな」
「…さぁ」
「ねぇ、石の力の反動って例えば?
紅愛ちゃん大丈夫だよね?
もしこのままずっと…「透真」
「……………っごめん。」
透真…ごめんね私のせいで
私が弱虫だから、辛い思いさせて
グッと布団で見えない方の手を強く握った
「でも何で翔はそんなに冷静なの?」
「………」
その時、ふわっと翔の香りが近くでして
「コイツなら大丈夫だ。」
頭を優しく撫でられた
「ククッ、翔らしいね。でもなんで?」
「コイツを待ってる仲間が大勢いんだ
石なんかに負けねえよ」
何度も何度も頭に触れる温もりは本当に優しくて思わず飛び起きたくなる
どうして…裏切り者の私なんかにそんな優しくするの?

