【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

「え?ちょっ…!」


倉庫?そう思った時にはもう遅い。


私の体は紅雅によって浮いていて


反抗できないままバイクに乗らせれた


「しっかりつかまっててな」


ぎゅっと腕が腰にまわされた


紅雅の体温になんだか安心できて


いつの間にか広くなっていた背中に体重を預けた


「ここだ」


しばらくたってバイクが止まった


その声に目を開けるとそこには大きな建物


ここが倉庫なんだ…


一人で感動していると


「ほら、入るぞ」


どれだけぼーっとしていたのか紅雅に声をかけられハッとする


「わ、わかった」


緊張、するな…


そう思ってたのだけど。深夜ということもあってか中にはほとんど人が居ない


「「お疲れさんです!!」」


だけど紅雅達を見た人は必ずそう言っていて


どれだけ信頼されているか、それが凄く伝わってくるんだ


それに、私を見る驚いた顔


ここには女がいないんだろうか?


「これ、俺の妹」


一々そう弁解するところを見るとそうなのかなと思えてくる











「それで、何であんなとこにいたんだよ?」


"幹部室"そう書かれた部屋に入ると


単刀直入に本題を切り出される


さっきまでの幸せな雰囲気はもうない。


「それは…っ…」


だって私が跡継ぎだ、なんて言ったら


紅雅はどんな顔をする?


自分のせいだと責めるはず


そしたら…


せっかく見つけた自由の場所も


紅雅を笑顔にさせてくれる仲間も


みんな、捨てて戻ってくるかもしれない





そんなの絶対だめだよ。


紅雅は今まで私のために頑張ってくれた紅雅に


恩返ししたいから…。


「紅雅の後を追いたかったの


楽しそうだったから…」


しゅん…と申し訳なさそうに言う


あくまで演技だけど


「あー、そういうことな」


「なんだ!びっくりした~」


すると皆が表情を緩める


少しドキドキしていたけどなんとか切り抜けられたみたい


静かにホッと息をついた





それからみんなと沢山話した


舞龍の総長、紅雅を始め


優しい副総長の柊ーsyuーさん


笑顔がチャーミング幹部の玲さんこと玲音ーreinーさん


強面の仁さんこと仁哉ーjinyaーさん


これが特に紅雅と仲がいい人達


みんな優しくて凄くいい人だったの


だから


「まだいつでも来ていいからね?」


「くーちゃん可愛いっ♪またね!」


「また来いよ」


帰り際、そう声をかけてくれた


初めて仲間ができた。そんな気がしたから


「また絶対来てな?


迎に行くからさ」


紅雅とも沢山話せたし


また明日から頑張れる


そう思えた