【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

それは、僕達が一番思っていて言えなかった事




…いつの間にか紅愛ちゃんの存在は大きくなりすぎていた


「何とか言えよ透真…


お前はあいつがいなくなっても平気なのかよ?」


ガシッと肩を掴まれ正面に向かされる


力の入ってない体は簡単にフラつく




「これが、平気に見える?」


「っ……………」


蓮の顔が歪む


そんなに、ひどい顔をしているんだろうか?



確かに皆のように落ち込んでいる様に見えてないかもしれない


でもそれは…平気だからとかじゃなくて










ただ受け入れられないだけだ…


倉庫に行ったらヒョッコリ現れるんじゃないかって


だけどそんなことあるわけない。


倉庫を出る時は必ず喪失感に襲われるんだ


「でも、一番辛いのは紅愛ちゃんと翔だから」


翔は…変わってしまった


紅愛ちゃんがいなくなってから


笑わないし喧嘩もするようになって


ただずっと、紅愛ちゃんを探している


翔があれだけ女の子を大事にするところなんか見たこと無い


いつもはあまり表情を見せないけれど


紅愛ちゃんには焦りも優しさも周りがみてわかるほど出していたんだ


あの二人に何があったのかはわからないけど


お互いが必要としていたはず…


「なにか手掛かりは無いのかよ…」


蓮はグッと拳を握り締める


そのもどかしさと苛立ちは空へ溶け込んでいったーーー