私は次の日、皆の前から姿を消した
家も両親も仲間も全て手放した
「到着しました」
シュウジの車に乗って30分程
…とうとう着いてしまった
車を降りて見上げる先には
黒の…城
night shadowのアジトである本部だ
このでかい建物が隠れるほど大きな森の中に建っている
私達はここを城と呼んでいるけど
外からでも邪悪な気配がしてとても近寄れない雰囲気を持っている
「さあ、こちらへ」
シュウジは相変わらず抑揚のない声で私を案内する
城の中に入ると本当に貴族が住んでそうな作りになっていて
シャンデリアやレッドカーペットがある
「master(マスター)にご挨拶をお願いします」
しばらく歩くととある部屋の前に立ち止まってそう言われた
master…?
2年前たしかに私はここにいたけど
masterなんて会ったことが無かった
だったらなんで今更?
私の疑問を読み取ったのかシュウジが答える
「紅愛様は2年前、masterに会うだけの力はお持ちでした
成績もトップでしたし人望も熱かったので
しかしmasterはまだ紅愛様と会うべきでは無いと
考えておりましたので」
…どういうことだろうか
2年前はダメで今は良い
よくわからない
それを知るにはmasterに会わないといけない
…入るしか、ないよね
シュウジに会釈をして私はmasterのいる部屋に足を踏み入れた
「え?」
そこで私を待ち受けていたmasterとは
私のよく知っている人だった

