【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

~透真side~


あの子はいつだって


悲しそうに笑うんだーーーー














最近、ここ半年位、翔が変わった


冷血で無口だったのが最近は少し笑うようになって


話すようにもなった


これは紛れもなく僕達の姫、紅愛ちゃんのおかげ


特に何かをしてもらったとかじゃないけど


その一言で安心させてくれるんだ


自分の思った道を行く勇気をくれる


上からでもない下からでもない


あくまで平等な位置で





このままなら、きっと翔の重りも………





そう思っていたのに


"あの人"はどうしていつも皆の大切な物を奪っていくんだろう



「翔ちゃんっ」



そう言って翔に抱き着く河西さん


最初は無表情で見ていた翔だけど


背中に手を回した


その瞬間ニヤッと笑った河西さんに僕は気づいた






なのに、



「サヨナラ










永遠に」


何故彼女は行ってしまったの?


僕は動けなかった


何も…できなかった


また失うのが怖くて


でも、また何もしないうちに失った





なに、してるんだろうね僕は










紅愛ちゃんが居なくなったこの場は殺伐としていた