【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~


いつの間に忘れていたの?


"絶対"なんて絶対信じられない


私がみんなに別れを告げられなかったのは


みんなを失うのが怖かったから


だけど違った


最初から私には何もなかった


…失うものなんてなにもなかったんだ




「紅愛、まじなのかよ?」


蓮は私に尋ねる


もう、いいよね


完璧に演じきるんだ




「うん。そうだよ」


私が発した言葉で一瞬時が止まる


河西さんでさえ驚きこっちを向いた




「河西さん邪魔だったんだよね~


姫は一人で十分だし?


それにさぁ髪巻いたりスカート短くしたり


頑張ってるみたいだけど


全っぜん似合ってないよ?


背伸びしてます感ありまくりで笑えるんだけど」


もっと嫌われて…


悔いも未練も無くなればいい


どうせ私はもういなくなるんだから


「嘘つくんじゃねーよ


脅されてんだろ?この女に」


ナギサは顎でクイッと河西さんをさした


ごめんね、ナギサ


これは私の意思だから


「えー?ないない


そもそも私違う族の人間だしー?


…あれ!気づかなかったの!?」


するとナギサは目を見開いた


でもこれは本当の事


この際、言ってしまおうか


「私さぁ、蒼桜の人間なんだよね」