【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

翔はゆっくり私から体を離すと


無言で部屋を出て行こうとする


だけどその手前、一度立ち止まり私を見る


そして


「今はそれでいい


けど、必ず俺のものにする」


そう言い放った


私はしばらく息をするのも忘れていて


気づいたら頬に涙がつたっていた


「クッ…………うぁっ………」


必死に嗚咽を堪えて顔を手で覆う


なんで


どうして


それだけが頭の中をぐるぐると回る


なんで幸せになっちゃいけないの?


どうして好きな人と一緒にいられないの?


悔しくて


辛くて


苦しい


胸がえぐられるような痛みに襲われて


ぎゅっと襟元を掴んだ