【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

「ねえ、翔」


たまらなくなって翔に話しかける


「あ?病人は寝てろ」


…こわっ


返事はするけど雑誌から目は離さない


「あ、あのさ……」




やっぱりダメだろうか


「なんだよ」


口を閉ざす私に翔が視線を上げて


ぶつかった



「寝るまで傍にいてくれない…?」



訪れたのは長い沈黙だった


それに耐えられなかった私は


「な、なに言ってるんだろうね?私ったら


ごめんね」


そう言ってブランケットに顔をうずめた


ふと向かいから動く気配がして


頭がぐわんと持ち上がった


「え…」


ブランケットがはだけて視界がクリアになる


すると真上には翔の顔があって



…え、膝枕!?


「ちょ、翔…!?」


「早く寝ろよ


…ちゃんといるから」


そうだ、優しいのは透真だけじゃない


みんないつも優しかったじゃん…


「ありがと…」


柔らかい温もりに瞼が重くなってきた


そして、温もりは手にもうつって


「おやすみ」


「ああ


………………」


最後に翔が何かを言った気がしたけど


私はそのまま眠りについた