【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

だけど時間は止まってくれない


つねに"終わり"に向かって進んでいる


大きな流れには誰も逆らう事ができない


想いも希望も儚く散っていく…ー















「えっと〜翔ちゃんの幼馴染み兼


か・の・じょ・の河西 栞で〜すっ」



彼女は突然やってきた


私が輝に戻って1週間。


転校生が来たのは


もう夏休みも明けて学校に慣れ始めた頃だった



河西 栞…巻き巻きのセミロングの黒髪にパッツン前髪


制服はギリギリまで崩してるみたいだけど


こう言ったらなんだか申し訳ないけど


…幼い


「じゃあ河西さんの席は黒崎の隣な」


「はぁ〜い」


河西栞…長いから河西さんはルンルンで席に着くと


「ナギサちゃんヨロシクねっ!」


パチっとウィンクをすると席に座った


その瞬間ナギサが殺気立ったのがわかった


「ナギサ…」


思わず呟くと


「1限さぼる


屋上」


小さくそれだけ言うとナギサは教室から出て行った


ナギサ…大丈夫かな…


そう思いつつチラッと河西さんを見てみると


既にクラスの男子に囲まれていた


あれ、男子…?


てっきり翔の彼女だからって近づく女とか


いると思ったんだけどな


首を傾げていると


「ねえ、紅愛」


話し掛けてきたのはこのクラスで何度か


喋ったことがある、ミウだった


「なに?」


まあどうせ私が輝と関わってるから近付いてきただけだろうけど


「河西さんが桐島さんの彼女ってほんと?」


「うん」


確かに倉庫には来ないし不明な事だらけだけど


透真がそう言ったからそうなんだろう


「なんだか変じゃない?


紅愛が彼女ならわかるけど…あれじゃつりあわない」


彼女は横目でギロッと河西さんを睨む


変なのはわかるけど…


河西さんは知らないけど翔と私は釣り合わない


翔は白。私は…黒だ


どちらかというと河西さんの方が釣り合ってると思う


「どうだろうね


…それで?ミウは河西さんをどうしたいの」