【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~

え…


今、私の名前…


振り返るとあのぶつかった不良たちがいて


全員が目を丸くしていた


「お前、紅愛…なのか…?」


なんで私の名前を知っているの?


「は、はい…」


もしかしたら人違いかも知れないかな


そう思ったけどあの人たちは



ドドド!!とすごい勢いで迫ってきた


「今までどこにいたんだよ!」


「ほんと…心配したんだぞ!?」


「みんなずっと探してたんだよ」


そう迫る顔は真剣そのもの


…けど


「あの…人違いじゃないですか?」


「「「は?」」」


その言葉に全員が目を見開いた


「嘘だろ…?」


そう呟いた黒髪の人は…いや、全員黒髪なんだけどね


「お前、自分が何言ってんのかわかってんのかあ!?」


その人は私の腕を掴むと眉間にしわをよせてギロりと睨みつける


「ほんとに…あなたたちの事知らない」


掴まれた腕が痛い







「千歳、離してあげて。怯えてるよ?


それに紅愛はそんな事で怯える人じゃなかった


…やっぱり人違いだよ」


それからしばらく沈黙が流れる



「…そうだな。


お前悪かったな」


その目にもう冷たさは残っていない


「あぁ…いえ…」


「じゃあ。」


「ごめんね〜」


みんなは謝罪の言葉を述べると海の方へ歩いていった


この人を除いて


「記憶…ないの?」


それを聞いてギクリとする


「うん…………なんでわかったの?」


こういう鋭いところ、透真にそっくりだ


「おーい!遥斗!」


「おー今行く!」


遥斗 と、呼ばれる人はそう返事をすると


「君は僕達が探している人だよ


忘れてるなら思い出すまで待ってるから


もし思い出したら…連絡して?」


と、服からペンと紙を取り出すとなにやら書き始め


渡された紙には番号とアドレスが書かれていた


「じゃあ…待ってるから」


返事をする前に走り去っていってしまった


…全然頭がついていかない