トントン…


「紅愛ちゃん、準備できた?」


え、もうそんな時間か…


「あ、うん! 」


急いで髪を結ぶ


流石に下ろすのは暑いしただ結ぶのもあれだから…


サイドに結んで一部は三つ編みに。毛先を少し巻いた


洋服はシンプルにノースリーブのワンピース


…メイクも汗で落ちちゃうからグロスだけ


ちょっと手を抜いたけどまぁ、いいよね?



「ごめん、今行くね」


小走りでカバンを持ってドアを開けた


「「おっ……と」」


瞬間、視界に映るのはもちろん透真だけど


私服…って毎日そうなんだけど


お出かけしようの私服がカッコよすぎる


思わず声が出てしまうほど


「紅愛ちゃん、モデルになれるよ」


「透真こそ」




「「…ははは!」」


そして顔を見合わせて笑った






「じゃあ…行こうか」


ひとしきり笑うと透真が手を差し出す


「はい」


そして私はその手に手を重ねた