…守ってやる


それはパパとママが言い残した言葉


「…私は他の人と何も変わらない


守ってもらうしかできないの


私には力がないから…」


そう言って俯く


私は石があるから守られる


石が無ければ守ってもらう資格はない…



「確かに最初は石を守りたかった


けどな今はお前を守りたい


それが石の効果でも、お前を守りたい」



けど翔はふわりと笑った


自分でも目を見開いているのがわかる


…始めてみたな笑顔


次第に視界がぼやけた










けれど、涙を流す事は出来なかった


















「翔っ!人の気配がする」



人の気配がした


覗かれているようなそんな感覚


周りを見渡すけど特に変わった様子はなかったのだけれど


翔は眉をひそめて何かを考えていた



「ちっ…俺は一旦倉庫に戻る


護衛をつけるから何かあったら言え」



「わ、わかった…」



「んな心配そうな顔すんなよ


大丈夫だ」



翔は軽く笑って病室を出ていった


けれど私は知らない


"ちょっと調子に乗りすぎなんじゃない?"


着実に近づく黒い影に