【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~


近くにある高級感漂うソファーを


ちらっと見てそう言った


はい。と返事をして座った



「それで、不良校に行くって


どういう風の吹き回し?」


やっぱり…言われると思ってた


「色々な…経験をしようと思ったからです」


本当の理由なんて言えない


…言えるわけ無い


「あなた、本当に出来損ないね


西条財閥の跡継たる人が


不良校に言ってるなんて世間に知られたら


あなた、どう責任取るのよ」




「西条財閥のことは絶対に言いません


けど…もしもばれることがあれば


私なりのやり方で責任を取るつもりです」


私も、ちょっとは成長したんだ


前みたいに言いなりなんてならない


…それに何よりも時間がないから