部活の帰り道。先にさっさと帰ってしまったアイツを追いかける。

「星野っ!ちょっと待ってよ。」

アイツは緩慢に振り替える。

秋になりの日没が早くなってきた。

もう辺りは暗いので、アイツの表情は見えない。

「なに?」

アイツの声は冷たかった。

「なんで話してこないの?」

「…神谷先輩に告白されたんでしょ。」

確かにこないだ、例の神谷とかいう先輩に好きだと言われた。

練習中にプレーをする私の姿を見て惚れたとか言っていた。

「私の方が、ずっと好きだったのに、ひどいよっ!」

アイツは叫んで走りさってしまった。