・・・




一瞬何が起こったのかわからなかった。




それは、あの礼儀正しくて真面目な西田が叫んだことと、
「俺のことが好き」だと叫んだことによるものだった。




西田が、
あの西田が俺のことが好き?




西田は顔を真っ赤にしながら続けた。




「私、京介くんの人に優しいとことか、授業中のお茶目なとことか、たまに見せる笑った顔とか、それに、かっこいいとことか大好きで・・・」




あの西田とは思えないくらい取り乱していた。




「やけん、ずっと好きやったけん、その、私・・・京介くんに告白します!!!」




西田が再び叫んだのとほぼ同時に
「エリーゼのために」が流れた。