「はい、京介くんも25mクリアー」 周りから拍手が起こる。 俺は、はしごを使って上へあがった。 「京介泳げたんやねー」 住岡が駆け寄ってくる。 「まあ、幼稚園の頃、スイミングやっとったし」 「ふん、まあ、俺に比べたらまだまだ遅いな」 大島がストレッチをしながら言う。 「まあ、俺の早さを見とけ!」 そう言って大島はプールへ飛び込んだ。 ピーッ! 「こら!和彦!飛び込み禁止ですって言ったやろ!!」 雪石先生に腕を掴まれ、大島が連れていかれる。 確かに早かったよ、大島。