俺は受け取り、思いっきり走った。 スタートダッシュはわずかに俺の方が速いとわかった。 いける! このまま無心でトラックを一周すればいい。 風が体に重くのしかかる。 息がつらい。 しかし、すぐ隣で常盤の呼吸が聞こえる。 声援は不思議と聞こえてこなかったが、 かなり接戦であることはわかった。