家に帰って、俺は、父さんと母さん、有希お姉ちゃんに 池のことを話した。 「でね、その池のおかげやないんかなって思うんよ」 しかし、母さんが顔をしかめる。 「ん?これと似た話、知っとるよ」 え? 「どういうこと?父さん?」 俺は、父さんに詰め寄る。 父さんは顔を合わそうとしない。 「あなた」 母さんに促され、父さんはしぶしぶ語り始めた。