「うーん・・・絶対誰にも言わん?」




「言わんよ」




「和くんにも言わん?」




「大島に?もちろん言わんよ」




そうは言ったが、大島に教えられないなら俺が聞く意味あるのだろうか。




ま、いっか。どーでも。




「んー。なら、耳貸して?」




そう言って、琴吹は俺の耳に顔を近づけた。
ほのかにシャンプーのいい香りがした。




「・・・和くん」




琴吹は大島の名前を口にした。
なるほど・・・それは言えないわけだ。




「おい、京介。誰やったん?」




「言わんって約束したやん」




言えるわけがないだろう。