俺たちは負けた。 1点差でも負けは負け。 相手チームのベンチへ挨拶に行ったときに、 「14番の君、ヨハン・クライフのようなプレーだったよ」 と称えられたが、「ヨハン・クライフ」なんて人知らないし、 嬉しくなかった。 悔しかった。 あと1点で勝てたのに。 住岡も大島も高柳も、そして俺も、 みんなで泣いた。 泣いて、泣いて、泣きまくった。 人目もはばからず、 大声で思いっきり泣いた。