式も終わり、新居に戻ってきた。

勿論此処もお姉ちゃんと二人で住むはずだった家。


家具なんかもしっかり揃っていて、私が持ってきた物は日用品以外では趣味の書物だった。


大学を卒業したばかりで、図書館の司書として働く事が決まっていた。


結婚で諦めてしまったけど。


家庭に入る事は両家の親の条件だった。


「夫を支える良き妻になれ。
夫の帰りを待ち、ご飯を作れ。それ位、お前にもできるだろ?」と。