事態が急速に変化したのは、忘れもしない1月6日の夕方だった。
新年最初の放課後をいつもどおり美術室ですごそうとした僕を、美術部の女子部長が入り口のところで制止した。
もう来ないでほしい、と言った。部外者だから、という言いかたもした。
「誰に言われたんだ?」
その目と同じくらい気の小さい女子部長は、泣きそうな顔で言葉を濁した。
本当に困っているのは、僕が邪魔だからだろうか。それとも、本意ではないことを言わなくちゃいけないからなのか。
「わかった。じゃ、今日は片付けをする」
女子部長が半身になった横を通り、入室すると、他の部員たちはいっせいにしんとなった。すでに通達が出ていたようだ。
僕はさっさと道具をまとめ、ドアのところで振りかえった。
「お世話になりました」
引きあげた。
新年最初の放課後をいつもどおり美術室ですごそうとした僕を、美術部の女子部長が入り口のところで制止した。
もう来ないでほしい、と言った。部外者だから、という言いかたもした。
「誰に言われたんだ?」
その目と同じくらい気の小さい女子部長は、泣きそうな顔で言葉を濁した。
本当に困っているのは、僕が邪魔だからだろうか。それとも、本意ではないことを言わなくちゃいけないからなのか。
「わかった。じゃ、今日は片付けをする」
女子部長が半身になった横を通り、入室すると、他の部員たちはいっせいにしんとなった。すでに通達が出ていたようだ。
僕はさっさと道具をまとめ、ドアのところで振りかえった。
「お世話になりました」
引きあげた。


