性悪な彼のオモチャ





「言わない気…?」




唇が少し上がってにやっと笑うあいつ。



『きゃっ。』




笑っていたと思ったら、あたしの腰に向かって腕が伸び引き寄せられた。




に、逃げれないじゃない。


ま、まさかピンチ到来?




向かい合わせで見詰め合ってるのが…恥ずかしい。



だって、本当に綺麗で鼻が高くて100人の女の子に聞けば100%全員がかっこいいに投票する顔立ち



この顔を見ていたらあの性格を忘れてしまう。



『言わなかったら…ダメですかねっ?』


恥ずかしながらも、この状態だとあいつの思うつぼだと思い行動に出た。


聞く価値1%の確率もないけどさ、
もしかしたら王子スマイルで"いいよ"って言ってくれるかも、しれないじゃない?