クラスに入ると友倉尚輝は既に席に着いていて周りは女の子達でいっぱいだった。


「あ!唯那が来た!
ねぇ、今学校中で噂になってるんだけど、2人って付き合ってるの?」


私に気付いた女の子がすぐに私に近寄って例の質問をする。


「まだ付き合ってねぇけど、これから俺のもんにするつもりだ。」


この人は空気を読むということを知らないのか。


余計に彼女達を興奮させるようなことを言う。


「ちょっと、こっち来て!」


私は友倉尚輝の腕を引っ張り教室を飛び出す。


そして、人気のない教室へと連れ込んだ。


「あのね、昨日は言うタイミングがなかったんだけど、私、あなたと付き合う気なんてないですから!
それに、昨日の勝負は私が買ったの!
なのに何で私が条件を呑むことになってるの?」


「別に、唯那に条件を呑んでもらおうとは思ってねぇよ。
俺がお前のことを好きだから惚れさせるって言ってるまでだ。」