続:first love~世界で一番素敵な初恋~



「言い忘れてたが、俺は全米ジュニアで何度も優勝した経験があんだよ。」


全米ジュニアってアメリカで行われてる有名な大会。


多分、テニスをやってる者で知らない者はいない。


「まぁ、日本に一人だけ俺を負かした奴が居るのは確かだけど他の奴らは全員、クズだってことがはっきりと分かったよ。
特に転校生に勝てないお前らはな。」


コートの真ん中で私達、テニス部をバカにしてる転校生を見て私の中で血が上っていくような気がした。


「まぁ、所詮俺とはレベルが違うってことだな。
お前らみたいな凡人がいくら練習して努力しても無駄なんだよ。
……ったく、お前らみたいなのが全国常連って聞くだけで吐き気がするぜ。」


その言葉で完全に堪忍袋の尾が切れた。


「………もう我慢出来ない。」


私は拳を握り、怒りを露わにしていた。


「唯那?」


その様子にすぐ気付いたのが、すぐ隣に居た涼くんだった。