「…………なんだよ。
テニス部強豪校だっていうからこの高校に編入してきたのに日本てこの程度のレベルなのかよ。」
そんなセリフを吐き出して振り向く彼は今日転校して来たばかりの友倉尚輝だった。
「………レギュラーだっていうから少しは期待してたんだけどな。」
友倉尚輝はチッと舌打ちをするとラケットを回しながらコートを離れようとする。
「おい、どうしたんだ?」
レギュラー3人がコートに近付くと部員数人が気付いて傍に駆け寄る。
「菊池部長!
実は、俺達が練習してる時にいきなり乗り込んできて、この中で一番強い人と試合させろって………」
「それで2年生レギュラーが相手になったんですけど、全然歯が立たなくて………」
そんな、レギュラーメンバーがここまで叩きのめされるなんて………
この人、何者なの?
「なんだ、君たちがテニス部で一番強いんじゃなかったんだ。
………じゃあ、その菊池部長っていう人、俺と勝負しろよ。」

