「どうしたの、そんな顔して。
あ、ひょっとしてその紙って進路希望調査?」


家に帰りダイニングで問題の紙を見ていると、母が帰ってきて私の持っている紙を手に取り向かいの席に座る。


「そう。また配られたんだよね………」


一回目の進路希望調査の時に進路のことは話していた。


だから、私が進路のことで悩んでいることを知っているんだけど…………


「あんた、西園寺さんにやりたいことを見つけるって見栄張ってたのに、まだ見つからないの?」


それを言われると何も言えない………


何せ、西園寺に言ったことを今、一番気にしているのは私なんだから。