『………俺は春になったら18歳になる。
そしたら、俺と結婚してくれますか?』







あのプロポーズから1ヶ月が経った頃。
私たちの運命を変える出来事は突然起こった。


「…………え、この春からアメリカに留学?」


想像もしていなかった言葉に、私は震える唇を手で抑えながら言葉を繰り返す。


それしか出来なかった………


「あぁ。」


部活が終わってから家に帰るまでの車の中で西園寺から家に着いたら話があると言われていた。


その時の西園寺の顔は何時になく真剣なものだったから覚悟はしていたんだけど、まさか留学の話だとは想像もしていなかった。


「………………留学って、急な話だね。」


この半年、一緒に生活していた中で留学なんて言葉を一度も聞いたこともなかったのに。


「別にいきなり出た話じゃない。
留学は唯那と再会する前から決まってたからな。」


「そうだったんだ………」