過去の私と未来の彼女

『つまり私がさーちゃんね。貴女もそう呼んでいいよ』
「あ、はい」
中学三年生の私…さーちゃんが、ふいに私の腕をひいた。
そのまま引きずろうとしてるようだ。
いや、数時間は動けないって聞いたんですけど…。
「あれ、動いた」
『本体が離れたからね』
『初期可動不可能範囲狭いな…』
私の腕を掴んだまま、さーちゃんは学校へ歩き始めた。
『今まで御託を並べてきたけど、やっぱり自分で見た方が早いよ』
『そうだね』